◎ヤギ語でヤギの気持ちを知ろう!
ヤギは、鳴き声でコミュニケーションをとっているかどうかは定かではありませんが、親子ではぐれた子ヤギが母親ヤギを探して鳴くと母親ヤギが鳴き返して、鳴き声で確認をとっている場面を目にすることがあります。
助けて~ どうにかして | メェ!メェ-ッ! 強く、長く鳴く | 追われる、角がひっかかった時など 強く要求している時の意思表示 |
そばに来てほしい 寂しい | メェ~ン メヘェェェ~ か細く鳴く | 人を呼んでいる時 |
我慢できないよ | メェ メーン 強く、短く鳴く | そばに来て欲しい時 困っている意思表示 |
お腹がすいたよ | メェメェメェ と繰り返し鳴く | 要求する時 |
喜びの声、甘え声 | ンメェェ~ ンンンン~ 小さく鳴く | 嬉しい時 満足している時 甘えたい時 |
◎知っておきたいヤギの行動
額をすり寄せたり、舐めてくるのはあいさつ行動
動物がコミュニケーションを取るときに使う器官は、攻撃に使う器官と同じであったりします。ヤギは、喧嘩をするとき、額と額をぶつけ合います。ヤギ同士の挨拶は、「額と舌」でコミュニケーションをとります。互いの顔をペロペロしたり、額と額をコンコンあわせたりします。
ヤギに額を押し当てられることがあります。これは、親しみを込めた挨拶ととらえて良いと思います。ヤギは、舌でペロペロと人の手をなめてから額を数回軽くすりつけてきます。この行為は、人を相手にしても、ヤギ同士と同じコミュニケーションをとろうとする行動です。
この行動を知らないと、人と体型が違うため、互いのコミュニケーションのすれ違いが起き、ヤギを叱ったりして人に慣れなくなります。人がヤギの額(ほっぺ)をなでると喜ぶ反応も、実はヤギにとって、相手の顔に額をすりつける「ヤギの挨拶」と同じ行動です。ヤギの反応には、優しい気持ちが詰まっていることを知って下さい。お返しに、ヤギに額をすりつけてみたり、ヤギについて歩いてみたりして、気にかけていることをアピールと、ますます仲良くなれるはずです。
遊び行動
頭と頭で軽く押し合う。枯れ枝をくわえる。頭や前足を使ってものを動かす。体をくねらせながら跳ね回ったり、急旋回したりする。母ヤギやヒトの背中に登る。子ヤギ同士で追いかけっこする。足場の悪いところや高いところに登る。オスとオス同士の間でも、性行動の真似をする。
目の前のエサは全部自分のもの
ヤギは、食べたものを吐き戻して消化しやすいように噛みなおします。その時は、嫌がらずに触れさせてくれますが、口の動きが止まるようだったら触れないでください。
そしてエサを取って食べている時は気を付けてください。ヤギは、エサを目にすると食べることに心を奪われて回りが見えなくなってしまうからです。エサを食べている時は、目の前のエサは全部自分のもので、いつも遊んでいるヤギ同士でもライバルになります。顔ではじき飛ばしたり、追い払おうと耳をかんだりします。
ちなみに、小さい子ヤギや角のない弱いヤギは、体の大きい大人のヤギたちに耳をかまれたり、頭突きをされたりします。これは、「群れの中の序列」をたたきこむ行動でもあります。
◎知っておきたいヤギの感覚
嗅覚
母ヤギは、子ヤギの臭いに敏感で、子ヤギのおしりの臭いをかいで認識します。臭覚が発達しており、草を食べる時は臭いをかいで食べる動作が見られたり、防虫スプレーをかけるとしきりに「クションクション」とむせたりします。
視力
顔の左右に目がついているので視野は広く、320度から360度あると言われ、動かなくても周りのものが見えます。しかし、近い場合、焦点を定めてものを見るのは苦手と思われます。夜の視力は高く、暗くなっても草を食べます。ヤギの目の色はいろいろですが、黄色や茶色が一般的です。
聴覚
音に対する反応は早く、わずかな音でもピンと両耳を立てて周囲を確認します。
◎ヤギが喜ぶ接し方
それぞれヤギの性格はみな違います。落ち着きのないヤギ、見かけは怖いけど人なつっこいヤギ、おっとりしたヤギ、臆病なヤギ、人見知りするヤギ、警戒心の強いヤギ、引っ込み思案で寂しがり屋なヤギ等、いろいろです。
ヤギの中には、慎重で人間にあまり関心を示さない個体もいますが、本当はひとりぼっちが苦手で、誰かと一緒にいるのが好きです。
ヤギと仲良くなるには、まず、優しく頭をさわってあげてください。そして、ヤギのかわいさは、自分からなでてほしくて、すり寄ってくるところです。その人に慣れてくると、なでてほしい時は一緒について来たり、顔を見上げて見つめ、顔をスリスリしてきます。
人に近寄ってこないヤギには、名前を呼びながらまずエサを与えます。次に、名前や声をかけながら軽く頭をなでてあげてください。ヤギは、エサをくれた人の顔を覚えています。
ヤギの目の高さに合わせる
犬とは違い、目を合わせることを嫌がりません。目の高さを合わせると、好奇心が強いので自分から近寄ってきます。
ふれると喜ぶところ
まず、軽く首から背中にかけてなでてあげてください。仲良くなったら、マッサージします。左の首を上から下へとなでていきます。
GOOD:角の間をゆっくりとグリグリかく
GOOD:耳の後ろをかく
GOOD:毛並みにそって首や背中をさする
GOOD:首輪の下をゴシゴシかく
NG:足の関節より下をつかむと嫌がります
NG:横になっている時にふれて首をふったら嫌がっている合図です